糖尿病の治療について​

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糖尿病の治療について​(当院の方針)​


糖尿病の成因には大きく分けて2種類のタイプがあります。​
1つは、膵臓からのインスリン分泌が不十分であるタイプ(これをタイプ①とします)。​
もう1つは、膵臓からのインスリン分泌は十分であるものの、インスリンの作用が不十分であるタイプ(これをタイプ②とします)です。​
1型糖尿病は、膵臓のインスリン分泌細胞が免疫を介して障害を受けるもので、タイプ①にあたります。治療にはインスリンが必要です。​
2型糖尿病は、タイプ①に近いものから、タイプ②に近いものまで、いろいろあります。膵臓からのインスリン分泌がどのくらいあるかは、血液検査で血中Cペプチドの値を測れば判明しますが、おおむね、肥満で糖尿病の場合はタイプ②が多く、痩せていて糖尿病の場合はタイプ①が多いです。

当院での治療方針は、タイプ②の場合は、メトホルミン内服薬を基本におきます。メトホルミンは肝臓からの糖新生を抑え、インスリンの効きを良くする(インスリン抵抗性を改善する)薬であり、良い効果をもたらします。価格も安価です。​
タイプ①の場合は、膵臓からのインスリン分泌を促進する薬(DPP-4阻害薬、SU薬、グリニド薬)を基本におきます。​
その他、炭水化物の吸収を遅らせる薬(αGI)や、尿へブドウ糖を排泄させて高血糖を抑える薬(SGLT2阻害薬)も、必要に応じて加えます。​
内服薬としては、以上の薬の組み合わせで、血糖をコントロールしていきます。​

内服薬の組み合わせで、血糖コントロールが不十分なときは、インスリン注射を導入します。​
最初は1日1回の基礎インスリンの注射から導入し、その1日1回の注射と内服薬の組み合わせ(BOTといいます)でコントロールがうまくいけば、それを続けます。コントロールが不十分なときは、食事の前に打つインスリン注射も加えます。

そして、どのタイプの糖尿病でも、とても大切なことは、食事を安定的にコントロールすることです。特に糖質(米、パン、めん類、いも類、果物、砂糖)は血糖値を上げやすいので、過剰に摂取しないことが大切です。かといって、過剰に制限することも推奨されません。腹八分(あるいは腹七分)くらいが良いと考えます。​(ゆるやかな糖質制限をおすすめします。)

食事は楽しみの一つですので、ずっと好きなものが食べられない、というのは苦痛で、長続きしないこともあります。そこで提案するのが、2週間に1回、好きなものを食べる日を決め、その日を楽しみに、普段は頑張ってコントロールする、という方法です。糖尿病はずっと付き合っていかなければならないものなので、血糖をコントロールしながら、かつ時には好きな食事も楽しみながら、生活スタイルを続けていくのが、現実的で長続きする方法だと考えます。​